せんぐう館では、入館証のデザインをたびたび新たにしております。
今回の入館証は6版目になります。
前回の5版では明治42年の御正殿での「出御奏上」から、
今回は新しい御宮で行われる「大御饌供進の儀」へと替わります。
今回採用した入館証の場面は、遷御の儀を終えた昭和4年の真新しい正宮が描かれています。
「大御饌供進の儀」は遷御の翌朝6時、正宮の瑞垣南御門前に大御饌が捧げられて行われます。
以下、高取稚成の絵とともにある入江為守の詞書を書き出して、「大御饌供進の儀」の様子を見ますと。
遷御の翌朝、大御饌の供進は祭主宮を始め大宮司・少宮司以下衣冠にて参進、例の如く忌火屋殿前庭にて修祓。
次て豊受大御神御座の前にて御贄調理の式を行ひ御垣内に参入、伶人五常楽を奏す。
禰宜、瑞垣御門前なる案上に、大御饌・大御酒を始め海川山野の種々の物を横山の如く供へまつれは、
大宮司、祭主宮より祝詞文をたまわりて案前にすすみ、之を奏上し、次て二献・三献の御酒を供し奉る。
慶徳の楽の音につれて禰宜進みて撤饌し奉る。
入館証に載せている場面は皇大神宮瑞垣南御門前、案の上に大御饌を捧げられて、神宮大宮司が祝詞を奏上しています。
神宮大宮司は三條西実義。内玉垣南御門下には楽を奏でる伶人が控えています。
外宮参拝かたがた、せんぐう館へお寄りいただき、新たな入館証でその様子をご覧いただければと思います。
ご来館心よりお待ちしております。