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Channel: 式年遷宮記念 せんぐう館
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4月5日「延佳のはなみち」

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企画展示「出口延佳-神道は日本の道なり-」の参拝現地説明会「延佳のはなみち」を開催しました。

春風や時雨で危ぶまれましたが、出口延佳(でぐちのぶよし)が育てた「御屋根桜」は散ることなく満開でした。

 

写真は豊受大神宮の東隣にある豊宮崎文庫跡です。出口延佳が市井の人々への教育の為、全国より書物を集めて図書館兼講考究所を創建しました。創建当初のものは写真の表門だけです。

現在、文庫跡には伊勢市の天然記念物である「御屋根桜」(おやねざくら)が咲いています。  「御屋根桜」は文庫創建の折、出口延佳の自邸の屋根に生じた桜の苗を文庫に移し植えたもので、平成の合併前は伊勢市の市章にもなっていました。

当日は現地説明会につづき、外宮の摂社、田上大水神社(たのえおおみずじんじゃ)にも参拝しました。

田上大水神社の祭神は小事神主(をごとかんぬし)。欽明天皇の御代の大神主でした。社地は6世紀中頃の前方後円墳の墳丘上に立地しており、古墳の築造と祭神との年代が符合します。祭神の小事神主は出口延佳の祖神です。中世に荒廃していましたが、承応元年(1652)に出口延佳が再興して祭祀を執り行いました。

平成23年から25年にかけて行われた豊宮崎文庫の表門の保存修理については、伊勢市教育委員会文化振興課主査、奥野実氏より説明を頂きました。出口延佳の「御屋根桜」と共に永く保存していくとのことでした。

出口延佳ゆかりの地を巡りましたが、参加者と一緒に伊我理神社(いがりじんじゃ)・井中神社(いなかじんじゃ)・山末神社(やまずえじんじゃ)・田上大水神社を参拝して、日本人と自然の関わり方の中で、どのように神を祭ってきたのかを考え、また、「神道」を神社や神職の道ではなく、祖先を敬い、神々に感謝して、自分の職責を全うする日々の生活、日本人のライフスタイルこそが「神道」であると説いた出口延佳の思いを追体験するかのように外宮周辺を巡った一日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 


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